不動産購入時のHSTについて -その2-

いよいよ、今年7月1日よりHSTがスタート致します。
HSTとは、ご存知の通り、Harmonized Sales Taxの頭文字で、これまでの州税 7%とGST5%が合算された12%が物品の購入時やサービス費用等に課税されます。
そこで、実際にHSTが不動産取引において、どの様に作用し、どの様に私達に影響を及ぼすのかを検証するためのQ&Aを作ってみました。
このQ&Aが、少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

Q: 不動産取引におけるHSTの一般的な影響は何ですか?
A: 不動産取引におけるHSTの扱いは、一般的にはこれまでのGSTの扱いと同じになります。
新築住宅物件の購入はHSTの対象となりますが、その場合、上限金額はあるものの一定の条件を満たした場合は、税金の割引を受けられます。
また、商業物件の購入や賃貸料もHSTの対象となります。
一方、中古住宅物件の購入や賃貸(リース)住宅物件の賃貸料はHSTの対象外となり、HSTは非課税となります。

Q: 商業物件の継続中の賃貸料には、HSTはどのように課税されますか?
A: HSTは一般的に2010年7月1日以降の期間の賃貸料に課税されます。
しかし、賃貸期間が2010年7月以前に始まっていて、2010年7月31日前に終了する場合は、HSTの対象ではありません。
例えば、2010年7月1日から7月31日までの期間の賃貸料の支払いが、2010年7月1日の場合は、HSTは課税されます。
一方、6月1日から8月31日までの3ヶ月間の賃貸料を2010年6月1日に支払う場合は、6月分として3分の1にGST(5%)が課税され、7月8月分として3分の2にHST(12%)が課税されます。

Q: 住宅物件以外の不動産購入には、HSTはどのように課税されますか?
A: HSTは一般的に2010年7月1日以降に所有権が譲渡される不動産購入に課税されます。

Q: 新築住宅物件の不動産購入には、HSTはそのように課税されますか?
A: HSTは一般的に2010年7月1日以降に所有権が譲渡される不動産購入に課税されます。
しかし、BC州では2009年11月18日以前に(オンタリオ州では2009年6月18日以前)購入契約が成立している場合は、2010年7月1日以降に所有権が譲渡されても、HSTの対象外となります。
但し、このHST対象外措置には、アパートメント、デュープレックス、モービルホームは含まれません。
対象となるのは新築住宅物件のみです。
また、このHST対象外措置を受けられる買主が、購入権を他の買主へ譲渡して、2010年6月以降に所有権が譲渡される場合、下記の条件を満たせば、そのHST対象外措置は有効です。
     ・購入契約内容に変更が無いこと。
     ・その買主と建築業者との間に業務提携等がないこと。
     ・譲渡に関して建築業者が利益を受けないこと。

Q: 新築住宅物件の不動産購入には、HSTの割引を受けられますか?
A: はい。
BC州では、HSTの州税部分(7%)の7分の5、または71.43%、上限金額が$26,250までの割引をうけられます。
$525,000を超える購入金額は、割引は上限金額の$26,250までとなります。
割引は、新築住宅物件に買主自身が住む場合か、賃貸に出す場合に限り有効です。

Q: 新築住宅物件の不動産購入には、上記以外にHSTの割引を受けられますか?
A: はい。
購入金額が$350,000までは、HSTのGST部分(5%)の36%の割引をうけられます。
しかし、$350,000から$450,000にかけて割引率が徐々に減少し、$450,000以上はこの割引はありません。

一般的には以上のとおりです。
HSTが実施されることによって単純に5%から12%への7%の 増税と思われがちですが、まず、中古住宅物件の購入はHSTは全額免除ですので、中古住宅物件市場には殆ど影響はないと思います。 新築住宅物件の購入にしてもHSTに上記のような割引がありますので、ある程度増税分を圧縮出来ますので、さほど大きな影響は無いと思います。
しかし、、商業物件を購入する場合には12%のHSTがかかり、残念ながら割引は無く、商業物件を借りる場合のリース代にも12%のHSTがかかり、やはり割 引はありませんので、どうしても(今回のHSTの実施は)商業物件の市場には大きなマイナスの影響が出るように思われます。

――サットングループ・ウエストコースト不動産 村上 丈二

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